丹羽SODの原材料でもある杜仲茶(トチュウチャ)は、中国四川省原産の樹木の葉を利用した健康茶です。ドラッグストアなどで見かけることがあっても、「体にどのような効果があるの?」「副作用はあるの?」など疑問に思うことはありませんか?そこで今回は、杜仲茶の栄養と効能、アレンジレシピをご紹介します。
杜仲茶ってどんなお茶?
杜仲とは
杜仲の木は、20年程度で高さが20mにも達する落葉高木で、雌花をつける株と雄花をつける株の区別がある雌雄異株(しゆういしゅ)の樹木です。現在は中国原産の1種類しか存在していません。
杜仲が最も繁殖していたのは恐竜時代。その当時にはいろいろな種類の杜仲が存在していたようです。しかし、氷河期に恐竜が絶滅し、杜仲の木も大きな打撃を受けました。生き伸びた杜仲はたった1種類だけになり、「現代の生きた化石植物」とも呼ばれています。
杜仲茶とは
丹羽SODの原材料でもある杜仲茶は、杜仲の葉をお茶として用いています。杜仲は、中国原産の落葉高木で、日本には大正時代に渡来しました。杜仲の樹皮は古くから生薬として使われ、降圧や強壮、鎮静作用があるといわれています。
杜仲茶は、脂肪分0、カロリー0の健康茶なので、ダイエット中にもおすすめ。味はくせがなく、すっきりとして飲みやすいお茶です。ノンカフェインなので、就寝前に飲んでも差し支えありません。 子どもから大人まで日常的に飲める健康茶です。
杜仲茶に含まれる成分は?
丹羽SODの原材料でもある杜仲茶には、杜仲葉配糖体(とちゅうようはいとうたい)が含まれています。その成分の多くはゲニポシド酸やアスペルロシドなどです。
最新の研究で杜仲茶には
・血圧降下作用
・リラックス効果・ストレスの緩和
・利尿・便通改善
・ダイエットのサポート
などと、さまざまな効果が期待されています。その中でも、杜仲茶から煮出したときに抽出されるゲニポシド酸は、一過性の血圧降下作用が認められています。このことから杜仲茶は「血圧が高めの方に適する」として、特定保健用食品としても許可されています。
杜仲茶に期待できる効果は?
丹羽SODの原材料でもある杜仲茶。杜仲茶の成分をよく飲まれるお茶のひとつ、緑茶(煎茶)と比較してみました。
たんぱく質(g) | 脂質 (g) | 炭水化物(g) | カリウム(g) | カルシウム(g) | マグネシウム(g) | 鉄 (mg) | カフェイン(g) | タンニン(g) | |
煎茶(葉)100g | 24.5 | 4.7 | 47.7 | 2.2 | 0.45 | 0.20 | 20.0 | 2.3 | 13.0 |
杜仲茶 (葉) 100g | 11.3 | 7.3 | 50.5 | 1.5 | 2.0 | 0.25 | 74.4 | 0 | 5.1 |
※緑茶(煎茶)(葉)は「七訂食品成分表2020年版」より
杜仲茶(葉)は株式会社杜仲園「杜仲茶」100g中の食品成分分析値より体に良いといわれる緑茶(煎茶)と同じくらいの栄養価があるのがわかりますね。そして最新の研究では、以下の効果が報告されています。
血圧降下作用
丹羽SODの原材料でも杜仲茶に含まれる成分で、特に注目されている成分がゲニポシド酸です。杜仲茶を煮出したときに抽出されるゲニポシド酸は、副交感神経に作用して平滑筋をゆるめる効果があるといわれています。これにより、血流を良くしたり、血圧を下げるのをサポートしてくれます。
リラックス効果・ストレスの緩和
杜仲茶に含まれるゲニポシド酸には鎮静作用もあります。これにより精神的なリラックスを促してくれます。リラックスタイムに杜仲茶を飲んで、ほっとひと息入れるのもよいですね。
むくみ解消・便通改善
杜仲茶に含まれるカリウムは、体内の不要な水分や塩分を排出させるため、むくみ解消も期待できます。また、腸の働きを促すため、便通改善にも役立ちます。
ダイエットをサポート
杜仲葉に含まれるアスペルロシドには、ダイエットをサポートする働きが報告されています。基礎代謝が低下し、体重が増えやすくなる中高年の方にもおすすめの健康茶です。
杜仲茶の作り方と飲み方
杜仲茶を作るならティーパックになったものがおすすめです。ティーパックだと杜仲茶を煮出したあとの処理がカンタン。約1リットルの水にティーパック1つを入れて、5~10分間沸騰させて煮出すことで、手軽においしい杜仲茶を作れます。煮出したあとはティーパックを取り出しましょう。ティーパックを入れたままにしておくと、渋みが出てしまうため、取り出してから冷蔵保存するとよいですね。まとめて作った杜仲茶はホットでもアイスでもおいしく飲めます。
杜仲茶を飲むときの注意点は?
杜仲茶には一過性の血圧降下作用が認められているため、、降圧剤を服用している方は、過度の血圧低下に注意しましょう。また、杜仲茶にはカリウムを多く含むため、カリウム製剤やカリウム保持性利尿薬との併用にも注意が必要です。服薬中の方は、杜仲茶を飲む前にかかりつけ医に相談しましょう。
杜仲茶を使ったレシピ
丹羽SODの原材料でもある杜仲茶は、飲み物として以外に料理にも活用できます。杜仲茶を多めに煮出しておくと料理にも使えます。そこでここでは、手軽にできるレシピをご紹介します。
杜仲茶入り具だくさん味噌汁
意外に思うかもしれませんが、丹羽SODの原材料でもある杜仲茶は味噌汁の材料にも使えます。血圧降下作用が期待できる成分が入っている杜仲茶に、カリウムを多く含む野菜を加えると、血圧を穏やかに下げるのをサポートしてくれます。
【材料2人分】
・大根…3cm(100g)
・人参…1/3本(50g)
・玉ねぎ…1/4個(50g)
・小松菜…40g
・油揚げ…1枚(15g)
・煮干し…4本
・杜仲茶…400ml
・味噌…大さじ1(18g)
【作り方】
1.鍋に分量の杜仲茶を入れ、煮干しを入れておく。
2.大根は皮をむき、半月切りにする。人参も皮をむき半月切り、玉ねぎはスライスにする。小松菜は2cm幅に切る。
3.油揚げは熱湯で油抜きをして、短冊切りにする。
4.1の鍋を火にかけ、2.3の材料を煮る。材料に火が通ったら、味噌を加えて出来上がり。
杜仲茶を上手にとりいれて健康に過ごそう
丹羽SODの原材料でもある杜仲茶の栄養と効能、おすすめレシピをご紹介しました。杜仲茶を上手に取り入れて、健康維持に役立ててくださいね。
管理栄養士・健康運動指導士・ライターとして活動。 特定保健指導では生活習慣病予防を、介護予防事業では高齢者のフレイル予防と、 食事と運動の両面から健康づくりのお手伝いをしています。