さっぱりとした甘さが魅力的なフルーツですが、もちろんフルーツにも、最もおいしく味わうことができる「旬」があり、旬のフルーツはおいしいだけでなく、栄養価も1年で1番高くなります。
冬が旬のフルーツは、みかん、いちご、りんご、キウイなどでしょうか。
この記事では、それら、冬が旬のフルーツの栄養や効能について、分析していきたいと思います。
フルーツの魅力
まずは、フルーツがいかに魅力的かをお伝えしたいと思います。フルーツは甘く、さっぱりとした口当たりが魅力的ですが、どのフルーツとも、とても低カロリーです。
甘いお菓子やアイスを食べるのと比べると、そのカロリーは10分の1程度です。
カロリーが低いので、ダイエット中の間食としても安心してたべることができます。
また、それだけでなくフルーツには、ビタミン、ミネラル、食物繊維といった美容と健康によい影響を与える栄養素がたっぷりと含まれています。
特に食事制限をし、食事のバランスがみだれがちなダイエット中の栄養補給にぴったりの食材です。もちろん、ダイエット中だけでなく、毎日フルーツを食べることにより、ビタミン、ミネラル、食物繊維の不足を解消することができます。
特に食物繊維は、ほとんどの日本人に不足している栄養素と言われていますから、毎日おいしいフルーツで補いたいものです。
美容と健康によい影響があり、不足しがちな栄養素が補えるのに、おいしく食べることができるなんてとても魅力的ですよね。
それでは冬が旬のフルーツの栄養について、ひとつずつ詳しくみていきましょう。
みかん
冬のフルーツの代表格といえば、「みかん!」と答える方も多いのではないでしょうか。みかんに特に多く含まれる栄養素はビタミンCです。ビタミンCはコラーゲンの合成を促したり、メラニン色素の生成を抑制したりします。つまり、ハリがありシミのない肌を作るために、とても重要な役割を果たす栄養素なのです。
そのほかにも、ビタミンCは白血球やリンパ球に多く含まれる成分です。白血球やリンパ球は私たちの体の免疫力をつかさどる物質です。ビタミンCをしっかりと摂ることにより、体の免疫力が、しっかりと維持できるということです。
みかんの色素成分はβ―クリプトキサンチンという成分ですが、その成分は抗体をつくり体の免疫力を高める作用があります。みかんを食べると風邪をひかないと言われているのも、うなずけますね。
これらのビタミンCやβ―クリプトキサンチンは活性酸素から細胞を守る抗酸化作用があります。この抗酸化作用により、身体を老化現象から守ることができるのです。
そのほかにも、みかんの白い筋の部分にはヘスペリジンというポリフェノールの一種が含まれています。このヘスペリジンは毛細血管を広げたり、毛細血管の壁を強くする作用があります。血流が促進されることにより、むくみや冷えの改善効果が期待できます。
血流が悪くなり、風邪やインフルエンザなどが流行する冬にぴったりのフルーツですね。
いちご
次に、甘酸っぱい味と、そのかわいらしいフォルムから、1番好きなフルーツはいちご!と答える人も多いいちごです。
いちごに多く含まれる栄養素をみていきましょう。いちごにも、みかんと同じようにたくさんのビタミンCが含まれています。イチゴを食べることでも風邪予防や美肌効果が期待できるということですね。
そのほかには、キシリトールがふくまれています。キシリトールは虫歯の原因菌であるミュータンス菌の増殖を抑えてくれる成分です。甘いケーキにイチゴが乗っているのにも、虫歯予防の意味もあるのかもしれませんね。
また、いちごにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは摂りすぎた塩分(ナトリウム)を体外に排出する役割があります。身体のむくみ取りにも効果的です。
そのほかにいちごに含まれる栄養素にはエラグ酸があります。エラグ酸は肌のコラーゲンの減少をおだやかにしてくれる栄養素ですので、しわの予防に効果的です。
いちごも、美容や健康によい影響を与えてくれそうですね。
りんご
次に、甘い味覚としゃきしゃきとしたみずみずしい食感が魅力的なりんごです。
りんごに含まれる栄養についてです。りんごにも、ほかのフルーツと同じようにビタミンやミネラル、食物繊維も多く含まれていますが、特異的なのはリンゴポリフェノールです。
りんごは切ってしばらく置いておくと、茶色く褐変してしまいますよね。
それは、切ったりんごの表面を酸化から守るために働いた、りんごに含まれるポリフェノールによるものです。
りんごには、数多くのポリフェノールが含まれています。
タンニン、プロシアニジン、ペクチンなどがそれです。これらのポリフェノールは酸化を抑制する抗酸化作用を持っています。体の中でも、抗酸化物質として働きますので、活性酸素から守ってくれるのです。
また、それらのポリフェノールは皮の部分に多く含まれていますので、リンゴは皮ごと食べるのがおすすめです。
キウイ
最後に甘酸っぱい味と、彩りが魅力的なキウイです。
キウイにも、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。それだけでなく、キウイにはアクチニジンというたんぱく質分解酵素が含まれています。肉や魚に多く含まれるたんぱく質の消化を促進してくれますので、肉や魚を食べすぎたときにぴったりのフルーツですね。また、お肉などの下処理としてキウイを漬け込むとたんぱく質分解酵素のチカラでお肉が柔らかく美味しくなります。
まとめ
冬が旬のフルーツの栄養について見てきましたがいかがだったでしょうか。
どのフルーツも、美容や健康によい栄養素がたっぷりと含まれていることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
フルーツを毎日の習慣にし、健康生活を送りましょう。
管理栄養士
管理栄養士として、病院・保育園で長年勤務している。保育園では献立作成・発注・大量調理・食育を担当。現在は病院にて、栄養指導・栄養管理・献立作成などを担当している。 プライベートでは、5歳と2歳の兄妹の母として家族の健康を守るべく日々奮闘しております。